公開日 2025年04月15日
桜のつぼみが芽吹き始めたものの、気温はまだ冬の名残を感じさせる2025年4月2日(水)。そんな肌寒さの中、新たな未来への第一歩を踏み出す新入生1,609名が、希望と不安を胸に学び舎の門をくぐりました。
私が入学式を取材するのも今年で3度目。毎年、この特別な瞬間に立ち会うたびに、新入生の輝くまなざしや緊張感が伝わり、新たな旅立ちの喜びを共有する気持ちになります。同時に、入学した頃の初心を回顧し、新たな目標達成へと気持ちが駆られます。そんな今年の式はどのような様子だったのでしょうか。昨年との違いにも触れながら、その模様をお伝えします。
初々しい表情を浮かべた新入生たちが、真新しいスーツに身を包み、希望に満ちたまなざしで式に臨みました。令和7年度島根大学入学式は、くにびきメッセにて執り行われました。例年、入り口に設置されていた入学式の祝いの看板は、学内のみの設置に変更となり、毎年恒例の新入生と保護者の方による長い列は昨年で見納めとなりました。
祝辞にあたり、大谷学長は、昨年度から導入された「クロス教育」による分野横断的な学びに加え、今年度から設置された総合理工学部の7学科を統合した「総合理工学科」による幅広い専門知識の習得を通じて、社会をより良く変革する高度理工系人材の育成を通し、SDGsやカーボンニュートラルなどの次世代に向けた社会問題の解決に期待を寄せていました。
また、丸山知事は、一人暮らしでの自炊を例に出し、「おかず、ご飯、味噌汁を作る工程では、物事の逆算をして並行に物事を進めることが必要になってくる。このマネジメント能力は、大学を出て、仕事や家族を持った時にもかなり役立つ。大学生活で得られるようにしてほしい」と大学生活を振り返りながら、エールを送りました。
学生表彰では、今年1月京都の三十三間堂で実施された大的全国大会で優勝を収めた3回生の加藤大雅さんが登壇しました。
そして、期待と不安を胸に新たな舞台で心を弾ませる新入生たちに意気込みなどを聞いてみました。
教育学部に入学する学生は、「高校時代に所属していた剣道部を大学でも続けて、文武両道を目指したいです。一人暮らしも始めるので色んな料理にチャレンジしてみたいです」と大学生活の目標を話し、大学の魅力について「島根大学は山陰でも唯一の教育学部がある大学であると同時に、1000時間プログラムでの様々な体験や教員免許が2種類取れることも強みだと思います」と語ってくれました。また、医学部の学生は、「高校からの部活を続けていきたい。授業では、島根県の地域医療を学べ、1回生から実習が座学と共にあることに惹かれた」と答え、部活?サークルと授業の両立を目指す新入生が多くみられました。
![]() 新入生代表の教育学部 村上奈凪美さん |
新入生代表挨拶 |
新入生代表の教育学部村上奈凪美(むらかみななみ)さんにも話を伺うことが出来ました。島根大学を選んだきっかけについて村上さんは、「きょうだい児(障がいのある兄弟姉妹を持つ子供)について関心を持っていました。その中で教育学部の山口先生のペアレント?トレーニングに関する論文に心を惹かれ、島根大学で特別支援教育を受けたいと思いました」と話し、高校から引き続き大学でも手話表現に力を入れていきたいと語ってくれました。最後に意気込みを「一人暮らしを始めるので、両親に頼っていた自炊や掃除などを少しずつ一人で出来るようにしたい。その上で、4年間悔いなく特別支援教員になる努力をしていきたい」と力強く話してくれました。
スーツを身にまとい、家族や友人と笑顔で写真を撮る姿に、3年前に入学したばかりの不安と期待を抱えていた頃の自分を思い出しました。今後の皆さんの生活がより良いものになること、楽しく過ごせることを学生広報サポーター一同願っております。ご入学おめでとうございます。
(取材:学生広報サポーターI.R 写真:企画広報課?学生広報サポーターI.R)