公開日 2025年02月05日
令和7年1月20日、21日の2日間、材料エネルギー学部1年生と2年生による「アントレプレナーシップ教育」の最終発表会が行われました。
令和5年4月に新設された材料エネルギー学部の特色の1つである「アントレプレナーシップ教育」は、起業のための教育ではなく、学生と教員が大学の研究成果を社会実装につなげるためのマインドとスキルを共に学ぶ教育であり、1年生は必修科目「新材料?エネルギー技術で新たな社会を作り上げるアントレプレナーへの道」を通して教員の研究成果に基づくビジネスプランを構想し、さらに2年生の希望者は選択科目「新材料?エネルギー技術を活かした事業化構想作り」を通して、1年次に構想したビジネスプランの検証、さらなるブラッシュアップを行います。
1年生の発表会では、16チームが担当する教員の研究成果を活用したビジネスプランを発表したのち、企業?自治体の代表者の審査により、優秀3チームを表彰しました。審査を行った企業の担当者は「大学の研究では、大量生産やコストといった点に意識が行かないことが多いが、大学でこのような取組みをしていることは大変すばらしい」といったコメントがあり、学生たちはアントレプレナーシップ教育が実社会で役立つことを実感しました。
2年生の発表会では、6チームが顧客インタビューによって、1年次に構想したビジネスプランの検証?修正を行った様子や、提案する商品?サービスが実際に顧客のニーズに応えることができるのかを試作実験や計算?シミュレーションを通して検証した結果などを発表しました。また、実験によって新規性が示された内容については特許作成にも挑戦しました。
2年生の発表会には、県内外8社の企業に加え、地元自治体からも県知事、県教育長を含む複数の参加があり、本取り組みへの関心の高さが伺えました。
企業の担当者からは、「取り組んだ学生は、学部生のレベルを超えた知識を持っていると感じた」、「この授業を通じて得た経験は企業に入ってからも非常に役立つと思う」といった意見から、「足球即时比分企業は高い技術力があってもビジネスで負けるといったことが多いため、市場規模などマーケットの調査が特に重要になる」といった実践的なアドバイスもありました。
また、発表した学生からは「企業へのインタビューを通して、顧客の真の悩みを聞き出すことは非常に難しく、その悩みを事業にどう繋げるかを考えることに苦戦した」、「試作実験では失敗することが多く大変だったが、試行錯誤を繰り返すことでコストメリットのある新たな工法を発見することができ、非常に良い経験になった」といった有意義な気づきが多くありました。
発表したチームの中には、今後も実際の起業に向けて活動を継続するチームがあるため、学部としても引き続き、学生と教員が研究成果の社会実装を目指すチャレンジを支援していきます。
1年生の発表チームとビジネスプラン ★表彰チーム:表彰名
【Copper1】電子部品を支える銅合金
【Copper2】ベリリウム銅?もうええでしょう 過時効銅チタン
【Steel1】?スマート熱処理システム?
【Steel2】歯車の解析と均一化
【Bio1】人工神経を用いてペットの?余命(神経も)伸ばし?生活しよう!! ★ユニーク着眼賞?
【Bio2】我らの製品「トイナーブ」を世界に~高度管理医療機器 神経オルガノイド使用吸収性神経再生誘導材?~
【Plasma1】極限環境下で使用される核融合炉材料表面の簡便な検査技術
【Plasma2】光学的手法による?核融合炉材料診断
【LDH1】温泉水を用いて島根県の地域活性化に取り組む
【LDH2】水族館とLDH?(Layered Double Hydroxide)
【Security1】セキュリティと利便性が両立されたアプリの開発
【Security2】高めるセキュリティ意識、カードゲームを通して秘密分散を広める!!!
【Corrosion1】さびでさびを防ぐ ★早期実現期待賞
【Corrosion2】さびの可能性
【Ligand1】医薬品を効率よく生成するためには??
【Ligand2】高活性な星型リガンドとパラジウム触媒の?開発?販売? ★グッドプレゼン賞
表彰チームと発表会の様子
2年生の発表チームとビジネスプラン
【Glass】解析装置による高精度な構造分析及び?自動分析ソフトウェアによる材料開発のさらなる推進の実現
【MOF】触媒活性の限界突破? ~サイトアイソレーションで拓くビジネスと課題解決~
【Energy2】安価で高吸着力の脱硫剤の実現
【Phase】材料組織の時間発展シミュレーション
【Ultra】埋設鋳鉄管の減肉検査の?ためのマルチ探触子
【Energy1】共電解導入への大きな躍進? ~合金化による?高耐久性電極触媒材料~
各チームと発表会の様子
丸山島根県知事(前列左から2人目)と発表会参加者