公開日 2024年12月03日
自然科学研究科理工学専攻機械?電気電子工学コースの原朔弥さん(伊藤?張研究室)が、令和6年10月に東京で開催された電子情報通信学会光ファイバ応用技術研究会において、「伝送ファイバを介したPNC-OFDRによる遠隔ひずみ測定」について発表し、学生ポスター賞が授与されました。
近年社会インフラの老朽化が進行し、インフラメンテナンス費用増大や少子高齢化に伴うインフラ点検人材不足の課題に直面しています。光ファイバをセンサとして用いることで、インフラの局所ひずみを分布的にリアルタイム計測することができます。しかし、構造物ヘルスモニタリングの現場では、電源供給等の問題により、測定器を対象構造物近傍に配置することが困難な場合があります。原さんの研究では、長距離伝送ファイバを介したOFDR測定の手法を提案しました。本手法では、対象物近傍には電源を必要としない光学部品のみを置き、伝送ファイバを通して、遠隔に置かれた測定機による測定を可能とします。結果として、計測器から最長5km離れた位置にある被測定ファイバ100m区間に加わるひずみを1000µεまで観測できました。本手法を用いることで、オフィスから遠方の構造物のヘルスモニタリングを行うことが期待できます。
光ファイバ応用技術研究会は1年に6回開催され、光ファイバ応用技術の研究開発に取り組む主要な企業、大学が全国から参加します。
研究室URL
http://www.ecs.shimane-u.ac.jp/~ito/index.html
問い合わせ先
総合理工学部
電話:0852-32-6095