公開日 2024年08月26日
島根大学は,令和4年度から国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)の,次世代人材育成事業「グローバルサイエンスキャンパス(GSC)」に採択されています。この事業では高校生が受講生として,大学で専門的な講義等を受けます。島根大学GSCでは,3段階の選抜を経て最終段階に進んだ受講生は,研究室に配属され指導教員の研究指導の下,研究を行います。そして受講生らは,専門の学会での口頭発表や,専門の科学雑誌での論文発表による,研究成果発信を行います。また年度末には,全員が研究成果報告会で発表します。本事業により,受講生らは,研究を行うために必要な,基礎的?応用的な講義を受けるだけでなく,研究活動を行う際に守るべき研究倫理,国際性,英語による発信?交流能力などを身につけます。
今回,令和5年度から研究活動を開始した3名の受講生が,8/11から16にかけて,インド工科大学ハイデラバード校(IITH)に出かけて研究報告?交流会等を行いました。引率者として,島根大学GSCコーディネータの松田みゆき氏,同サブコーディネータの山本達之教授(生物資源科学部),ヌータラパティ ヘマンス助教(生物資源科学部)の3名が同行しました。IITHは,インド全体で23校あるインド工科大学の一つで,THE(Times Higher Education)のアジア大学ランキングで174位(2022年)と高い評価を受けています。IITHは,我が国の国際協力機構(JICA)の積極的な援助を受けていて,広大な敷地内に多くの研究施設等を有しています。また,本学とIITHは2019年11月に,研究交流協定を結びました。その後,ヌータラパティ助教がIITHの連携教授(adjunct professor)となり,JSTさくらサイエンスプログラムによる短期研修生を複数回受け入れるなどの密接な関係が,今回の訪問に繋がりました。
ハイデラバードには,8/12の午後に到着し,この日は全員で休息をとりました。翌8/13には,IITHの5つの研究室の見学をしました。そして午後には,現地の高校生と交流し,英語による研究発表や研究交流を行いました。8/14には,B. S. Murty学長への表敬訪問を行い,親しく会話しました。その後,ハイデラバード市内にある公立中学校を訪れ,生徒たちから熱烈な歓迎を受けました。ここでは,中学生らと,折り紙やけん玉を一緒に楽しみ,文化交流を行いました。午後には,TiHAN (IITHが設立したベンチャー企業)と,Suzuki Innovation Center(足球即时比分の自動車メーカーがIITHの敷地内に設立した研究センター)の研究施設見学を行いました。8/15はインドの独立記念日で,IITHの附属小中学校での式典,およびIITH内のスタジアムでのIITHの式典に参加しました。その後,JICAの援助でIITH敷地内に建設されたスポーツ施設の見学を行ない,全ての予定を終了しました。IITHの滞在は4日間でしたが,受講生らにとって実りある訪問になりました。IITH滞在中は,同大学のInternational Guest Houseに宿泊しました。食事は,主に付設されているレストランで喫食し,受講生らは,好き嫌いもなく,インド料理を多いに楽しんだ様子でした。
全員元気に足球即时比分に帰国後の8/19に,受講生らは大谷浩島根大学長を訪問し,自分たちの体験について,学長に積極的かつ熱心に報告しました。学長からの質問に受講生らは,今回のIITH訪問を通して感じた体験を交えながら的確に答えていました。
島根大学GSCでは,今年の年末にも,台湾の新竹市の国立新竹女子高級中学(足球即时比分における女子高校に相当)を訪問して研究発表?交流会を予定しています。併せて,国立陽明交通大学の研究施設見学を,現地の高校生と一緒に行う予定です。
島根大学GSCでは,将来有為な次世代人材を育成するため,今後もこうした,研究成果を広く発信し交流する機会を創出するなどの企画を実施して参ります。
写真1.IITHの研究室を見学する受講生とインドの高校生
写真2.英語で研究発表した後に,インドの高校生と議論する受講生
写真3.IITHのB. S. Murty学長を表敬訪問する受講生
写真4.IITHへの訪問について大谷浩学長に報告する受講生
【お問い合わせ】
島根大学グローバルサイエンスキャンパス事務局
電話:0852-32-6357(松田)