島根大学お宝研究Vol.13
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ShimaneUniversityestablishedFisheriesManagementResearchCenter(FMRC)asthefirstinstitutionofhighereducationandresearchoffisheriesscienceintheNationalUniversitiesalongtheSeaofJapanin2014.FMRCdeliverseducationprogramsandresearchprojectsforthedevelopment,management,conservation,aquacultureandbreedingofvaluablefisheriesresources.FMRCalsopromotesthepracticalapplicationofresearchresultsforsustainablefisheriesproductionandstockenhancementincooperationwithgovernmentalandnon-governmentalfisheriesorganizationsintheSan-inRegion.水産資源管理プロジェクトセンターでは,有害藻類の防除計画の策定を目的として,2016年から宍道湖水域10ヶ所で定点観測しています。有害藻類を採集して鏡検した結果,単列糸状で分枝した藻体であり,シオグサ科シオグサ属であることが判明しました。本属は,世界中に広く分布し,河川の淡水域から河口の汽水域まで生息しています。これまでに30余種が報告されていますが,形態による種の同定が著しく困難であるため,最近では遺伝子解析による同定が不可欠とされています。そこで,異常繁茂の起点と推測される松江市周辺の4ヶ所から藻体を採集し,核ゲノムのリボゾームDNA領域を解析した結果,フサシオグサ?リボタイプ2型とカモジシオグサ?リボタイプ1型を同定しました。両種はともに10‰以下の塩分濃度で成長率が最大となるため,現在の宍道湖水域は好適な繁茂環境になっていました。当センターと松江工業高等専門学校は,シオグサの水域ワイドな出現を検出するため,無人飛行体UAV(いわゆるドローン)の空撮写真からシオグサを識別する画像処理技術の開発を2018年から共同して進めています。さらに,アノテーション画像の機械学習により,シオグサを自動的に識別させる画像検出技術にも取り組み始めました。対応する地元貢献型の課題に位置付けられています。(上)対地20メートルで空撮した写真を色補正したオルソ画像(下)色差強調加工したオルソ画像に藻種をラベルしたアノテーション画像?センター長 荒西 太士FutoshiAranishi(学術研究院農生命科学系?生物資源科学部担当?教授) ※「水産資源管理プロジェクトセンター」は2019年3月末をもって設置期間満了により終了し,引き続き,「水圏エコシステムプロジェクトセンター」として設置されました。Fisheries Management Research Center※ Fisheries Management Research Center has concluded in March, 2019, the expiration date. Reorganized Fisheries Ecosystem Project Center has established last April,succeeding former organization achivements.田中 智美TomomiTanaka(学術研究院農生命科学系?戦略的研究推進センター担当?特任助教) 片山 優MasaruKatayama(松江工業高等専門学校電気情報科学科?准教授) 表 真也ShinyaOmote(松江工業高等専門学校実践教育支援センター?主査) 安食 正太ShotaAjiki(松江工業高等専門学校実践教育支援センター?技術職員)[2018年4月現在]23研究者紹介概 要足球即时比分海側国立大学初の水産科学に関する高等教育研究組織として設置し,有用水産資源の開発,管理,保全,培養および増殖に関わる教育と研究を推進します。さらに,関係諸機関と協力して山陰地方の地域特性を考慮した研究成果の実用化を促進し,山陰水産業の持続的かつ安定的な振興に貢献します。特色?研究成果?今後の展望2009年以降,松江市内の宍道湖やその接続河川では,5月から8月にかけて緑藻類の異常繁茂が観察されています。その繁茂範囲は年々拡大しており,シジミ漁の鋤簾に絡みつく漁業被害や,近年では松江城堀川が一面埋め尽くされて観光遊覧船の運行に支障をきたすなど,深刻な社会問題となっています。社会的実装への展望本研究は,現在身近で起きている深刻な社会問題の解決を目的としており,地域の高等教育機関が連携して社会的ニーズに宍道湖における異常繁茂藻類のUAVリモートセンシング技術の開発Developing UAV-based remote sensing of harmful algal blooms overgrown in Lake Shinji水産資源管理プロジェクトセンター
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